農場の区画再整備と灌水システムが完成しました。(その1:分水システムの制作)

「カモミール」といえばハーブ園、ハーブを栽培する農場を施設のシンボルとして、日中作業の柱の1つとして晴れた日はいつも農場で過ごすことが、利用者の皆さんの日課となっていました。利用者さんたちも長閑な農場で自分のペースで作業することがとても楽しみな様子でした。

ただこの農場にはとっても大きな欠点があり、毎年夏になると職員の負担がとても大きくて、それが悩みの種になっていたのです。

 そう、ここには水が通っておらず、これまでは毎日事務所から水を何個ものポリタンクに入れて、車で運んでは畑に水を撒いてきたのでした。ところがこの夏のあまりの暑さで、運ぶ水にも限度があり、更には雑草もものすごくて、もはや職員の手で農園を維持することが困難となってきました。

 

そこで、昨年思い切って「木口福祉財団」に農場の再整備資金として助成金の申請をしたところ、幸いその申請が認められ、今年9月におよそ100万円の助成を受けることができました。

しかもその助成金は、今年5月に掘った農場の井戸工事にも適用されるのです!! なんて素晴らしい。(とはいえ、灌水システム自体を外注すると、とんでもなく高くつくので、そこは部材だけ購入して、あとの工事は自分たちで行うことになるのですが・・)

これが5月に掘った井戸です。地下26m付近からポンプで揚げています。

そこで、いよいよ覚悟を決めて本格的に農場の再整備プロジェクトを立ち上げることにしました。

 更にこれを「就労継続B型施設」立ち上げを含む多機能化プロジェクトの一環として位置づけて、この際思い切って農場全体の区画を再整備して、ハーブ関連商品の製造と販売を担うための環境整備を進めることとしました。

 

1] 分水システムの制作

まず、農場全体を4つのエリアに分けて、各エリアごとに経路を分けて給水するシステムを作ります。ホントは農家さんが使うような専用のシステムがあればよいのでしょうが、なにせお金がないので、これも手作りすることにします。

これがネットで手に入れたプログラムタイマーと電磁弁です。タイマーで電磁弁に通電すると弁が開いて水が流れ、電気が切れると弁が閉じて水が止まる仕組みです。

セットするとこんな感じになります。

そして、これを各径路ごとに塩ビ管につないで井戸に接続し、灌水システムの起点とします。

 

 

今回は、予備を入れて全部で5経路作りました。費用は8万円ほどかかりました。

更に電磁弁の手前には、止水栓を配置して経路ごとに手動で水の供給/停止ができるようにしました。

これは分水システムと井戸の間に設置するフィルターです。

井戸からの水には細かい砂が混じっていることがあるため、スプリンクラーが目詰まりしないように設置します。

塩ビ管に接続すると、こんな感じになりました。

そして、これら全体を農場に設置します。

井戸と分水システムの間にフィルターを設置します。

これを作るまで結構苦労したので、実際に設置すると、青空に分水システムが映えてなんか嬉しくなりました。

 

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